廃プラスチックのマテリアルリサイクルを中心にプラスチックリサイクル、金属リサイクル、非鉄金属リサイクル等の産業廃棄物事業者

“鉄”のリサイクルフロー

[1]発生・収集

 鉄スクラップには大きく分けて「市中スクラップ」と「自家発生スクラップ」とがあります。このうちここで一般に鉄スクラップと言っているのは、市中から発生する「市中スクラップ」のことです。なお「自家発生スクラップ」は、製鋼メーカーで、製鋼や加工の工程から出てくるスクラップのことで、製鋼の工程の中で再利用が図られていて、市中にでることはありません。

 「市中スクラップ」はさらにその発生の形により以下のように分類されます。

【1】工場発生スクラップ

機械、電機、車両、造船その他の工場等での加工工程から発生するスクラップ。

【2】老廃スクラップ

廃車、廃船、建物の他、使用済みの鉄製品として発生するスクラップで、一般にスクラップとして想像されるのは老廃スクラップ。

 現在市中スクラップは年間約3,440万トン(2005年)が回収され、リサイクルされていますが、その発生量は鉄鋼蓄積量と大きく関係しています。鉄鋼蓄積量とは、日本国内で使用され、現在何らかの形で国内に残っている鉄の総量のことで、その形態はビルや橋などの建築物や自動車、家電製品からカミソリの刃までさまざまです。現在の鉄鋼蓄積量は12億トンを越えており(2004年度)、さらに増加し続けています。これまで鉄スクラップの発生量は鉄鋼蓄積量の2〜3%で推移しており、鉄鋼蓄積量の増加とともに鉄スクラップの発生も増加が見込まれています。

 これらスクラップの収集の形態はさまざまですが、専門の回収業者が集荷したり、建物や自動車などの解体業者が鉄以外の付着物や部品をある程度まで取り除いたものを、スクラップ加工業者で加工するのが一般的です。

[2]加工処理

 回収された鉄スクラップの主な加工方法は以下のとおりです。

【1】プレス(圧縮)加工

あき缶や新断くず(薄板を工場などで切り抜いた後の端切れ)、冷蔵庫など、薄い材料でできていて、空間の多い形の鉄スクラップを型に入れて圧縮し、箱型にまとめる加工法です。

【2】シャーリング(切断)加工

パイプや建材など、厚みがあり長い材料を一定の長さに切断する加工法です。通称「ギロチン」という物騒な名前のプレスシャーリング(圧縮切断機)による加工が一般的です。
なおシャーリング加工に限らず、鉄スクラップの積み下ろしや機械への投入は、バケット(カニのはさみや人の手のような形の「つかむ」装置や、マグネット(電気式の大きな磁石)のついたクレーン等で行うのが一般的です。

【3】シュレッダー(破砕)加工

自動車や家電製品など、非鉄金属(鉄以外の金属や非金属 (プラスチック・ゴムなど金属以外のものが多く含まれたものを処理する方法です。シュレッダー装置の高速で回転する円筒型のドラムに取り付けられたハンマー(刃の1種)で材料を細かく破砕します。シュレッダー装置は、本体のほか、プレシュレッダー(材料を本体に入れる前にある程度細かく破砕する装置、磁選機(磁力による鉄の分離装置)、非鉄金属選別装置(非鉄金属を金属の種類ごとに分別する装置)、ダスト分離装置や、集塵装置(破砕・選別の際に出るホコリを集める装置、それらをつなぐコンベア等を含めたかなり大規模な装置です。

【4】ガス切断加工

機械やその他大きな材料で、大きさや厚さのために上記の3つの加工方法が取れない場合、手作業でアセチレンガスのバーナー(工事現場などで見かける青い火のバーナーと同じものですにより溶断(溶かして切るします。材料によってはさらに切断加工等を行なう場合もあります。

上記のうち、(株)エコTRYでは現在、プレスマシンと破砕機による加工を行っております。

[3]スクラップ製品

スクラップは、その種類によって 定められた規格(製品の種類と検収規格) に加工され、主に製鋼メーカーに納入されます。

 加工された製品は、材料の種類や加工方法により規格が決まっています。品種としては、ヘビー(ヘビーメタル・主にシャーリング加工されたもの)、プレス(プレス加工されたもの)、シュレッダー(シュレッダー加工されたもの)、新断(新断くずを処理したもの)、ダライ粉(旋盤の削りくず)等があり、それぞれ品質等により等級が定められています。

[4]製鋼と再生製品

 加工されて鉄以外の不純物を取り除いた鉄スクラップは、主に電気炉で溶かされて再び新しい鉄に生まれ変わります。日本国内にはおよそ60社の電気炉による製鋼メーカーがあり、2005年の場合、全体で約2,884万トンの鉄を生産しています。

 再生された鉄は、建材として使用される棒鋼やH型鋼として製品化される他、近年では薄板等にも加工されています。